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「あの遊び場が、載っていない」——地図の穴は、集め方の穴だった

公開: 2026-07-24 · #98 / 最終更新: 2026-08-10 子連れスポットデータ収集気づき

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自分の地図の穴に気づきました

自分で子連れ地図を眺めていて、ふと引っかかりました。「あの有名な室内遊び場が、入っていない」。

あらためて確認してみると、たしかに載っていません。全国に16店を展開する大手チェーンの室内遊び場が、確認すると2店しか入っていませんでした。

1件足せば済む話かと思いきや、調べるほど穴は広がっていきました。

ところが調べていくうちに、これは「うっかり」ではないことが分かってきました。もっと根が深い、仕組みそのものの問題でした。

「載っていない」ではなく「載りようがない」

私の子連れ地図は、スポット集めをOSM(オープンストリートマップ)という、みんなで作る地図データに頼っていました。世界中の有志が施設を登録してくれる、善意で成り立つすばらしい仕組みです。

ただし、そこには当たり前の前提があります。誰かが登録してくれた施設しか、データには存在しないということです。

つまり、OSMに登録されていない施設は、私の地図には載りようがありません。どれだけ有名でも、どれだけ人気でも、誰も登録していなければ永久に漏れ続けます。

気づいたその遊び場は、まさにこのパターンでした。載せ忘れたのではありません。私の集め方では、そもそも拾えない場所にあったのです。

「幅広く載せています」という顔をしながら、この部分については「誰かが登録してくれた分だけ載せています」だったわけです。

OSMが悪いのではなく、頼り切った私が悪いのです

誤解のないように書いておくと、OSMを責める気はまったくありません。あれだけのデータが無償で公開されていること自体、ありがたい話です。私の地図がここまで育ったのも、間違いなくOSMのおかげです。

問題は、私の設計のほうです。実は自治体の公開データや公式の店舗一覧も材料としては使っていたのですが、こと室内遊び場のチェーン店については、OSMに頼り切りになっていました。

集まってくるデータをただ待ちます。集まらなかったものは、存在しないのと同じ扱いになります。この受け身の構造こそが欠陥でした。

有名な施設ほど「誰かがもう登録しているだろう」と思いがちですが、現実はそうでもありませんでした。今回のチェーンは、地図上ではっきり分かる形で登録されていたのが16店中2店。有名かどうかと、登録されているかどうかは、別の話なのです。

発想を逆転してみました

では、どうするか。考えた末に、発想を逆にすることにしました。

チェーン展開している施設については、公式サイトの店舗一覧を「正」とします。つまり、誰かの登録を待つのではなく、運営元が自分で公開している一次情報を、こちらから取りに行きます。

公式の店舗一覧なら、開店・閉店も運営元が更新してくれます。これほど確かな情報源はありません。最初からここを見に行けばよかったのです。

あわせて、チェーンではないけれど「どうしても載せたい」という施設のために、必須リストで管理する仕組みも作りました。このリストの記念すべき1件目は、今回の発見のきっかけになった公園です。ここに入れた施設は、データの取り直しがあっても外れません。

仕組みの実装はAIに任せて、私は「どの公式一覧を正とするか」を決める側に回りました。

数百店が、一気に全国へ

この仕組みを動かした結果は、想像以上でした。

人気チェーンの店舗が、数百店単位でまとめて地図に加わりました。それも一部の地域ではなく、全国にです。

今までのやり方では拾いきれていなかった分が、公式一覧を読みに行くだけで、一度に揃ってしまいました。

待っていれば揃うものではなかったのだと、数字ではっきり分かった瞬間でした。

待つ収集から、取りに行く収集へ

今回の学びを一言でまとめるなら、これに尽きます。集まるのを待つのではなく、一次情報を取りに行きます

みんなで作るデータは、土台としては本当に頼もしいです。でも「幅広く載せる」と言うなら、そこに頼り切ってはいけませんでした。足りない部分は、公式という一次情報で自分から埋めに行きます。その組み合わせでようやく、人に薦められる地図になります。

自分の地図をあらためて眺めてみて、本当によかったと思います。あのとき引っかからなければ、私はこの穴に気づかないまま、待ち続けていたと思います。


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