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リンク切れ150件の犯人は、昨日の私とAIだった

公開: 2026-07-20 · #94 / 最終更新: 2026-08-10 運用AI失敗談

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平和なはずの週次点検で、警報が150件

私のサイトには、週に一度リンク切れやおかしなページがないかを機械的に調べる点検の仕組みがあります。外部サイトへのリンクまで調べるようになったのは実はこの少し前からで、その最初の回にも数百件の修正をしたばかりでした。

その点検が、その日は様子が違いました。外部リンク切れの検出が157件。一晩でサイトのどこかが壊れるにしても、尋常な数ではありません。

しかも壊れている場所には共通点がありました。全部、子連れグッズを紹介しているページ。つまり被害はサイト全体ではなく、一箇所に集中していたのです。

犯人は、昨日の自分だった

出どころは、直前の作業でした。私はAIと一緒に、グッズの価格を洗い直す監査をやっていて、そのとき集めた「出典のページ」のURLを、紹介している商品名からたどれるように、千件以上まとめてリンクとして反映していたのです。リンク先はメーカーの公式ページだけでなく、販売店の商品ページも含みます。価格の根拠を読者も確かめられるように、という趣旨でした。

検出されたリンク切れは、その作業で追加したものに集中していました。確認すると、たどり着けないURLが混ざっている。AIに調べさせて集めたURLの中に、実在しないものが紛れていたのです。

つまり犯人は昨日の私、正確に言えば、私とAIの共同作業でした。150件の警報は、外から降ってきた事故ではなく、自分で仕込んだ時限爆弾だったわけです。

なぜAIは「ニセモノのURL」を作れてしまうのか

不思議だったのは、そのニセURLの出来の良さです。メーカーのドメインらしき文字列があって、商品名らしき英単語が続いて、いかにも公式ページにありそうな形をしている。並べて眺めても、本物と見分けがつきません。

非エンジニアなりに理解したことを書くと、AIは「知っていることを思い出す」のではなく、「それらしい続きを組み立てる」のが得意な道具なのだと思います。今回のURLがどの段階で生まれたのかまでは、私には突き止められていません。ただ、正解を知らないときでも「知りません」と言わずに、いかにもありそうな形の答えが出てくることがあるのは確かで、URLのような規則的な文字列は、まさにそれらしく組み上がりやすい題材なのでしょ。

悪意があって嘘をつくのではなく、本人(?)は大真面目にそれらしいものを出している。そこが人間の嘘と違うところで、だからこそ厄介だと感じました。堂々としているので、こちらも疑わずに受け取ってしまうのです。

150件の後始末

対応そのものは、地道な作業でした。検出されたURLは、ブラウザと同じ名乗り方をした確認処理でもう一度たどり直して、本当に「ページが存在しません」なのかを確かめました。点検の一報だけを信じて消すのではなく、消す前にもう一段確かめる。この確認だけは省略する気になれませんでした。

そのうえで、該当するリンクをすべて解除。ページ上の商品紹介は残しつつ、リンクだけを外す形にしました。さらに、リンクの元になっていたデータ側も無効化しました。表示だけ直しても、元データが残っていると、次にページを作り直したときに同じニセURLが復活してしまうからです。

数が数なので時間はかかりましたが、幸い、公開から検出までが一日だったのは救いでした。週次の点検がなければ、ニセモノのリンクを何週間も訪問者に踏ませ続けていたかもしれません。

鉄の掟:AIの出す住所とURLは、実在確認してから載せる

今回の一件で、私は自分のルールを一つ増やしました。「AIが出してくる住所やURLは、必ず実在確認してから載せる」。例外なしの鉄の掟です。

考えてみれば、AIの出す文章や計算は、読めば私にもある程度チェックできます。でもURLは、開いてみるまで本物かどうか分からない。見た目で判別できないものこそ、機械的に確認する手順が要る。そういう整理です。

誤解のないように書いておくと、AIに愛想を尽かしたわけではありません。この千件規模のリンク反映だって、AIがいなければ現実的にやれなかった作業です。データ作業の相棒としての頼もしさは、今も変わっていません。

ただ、相棒の得意と不得意が一つはっきりした。「それらしく作る」のは得意で、「知らないと言う」のは不得意。だったら、知らないかもしれない部分の裏取りは私の仕事です。AIとの付き合い方を、また一つ学んだ150件でした。


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