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「いつかビルを建てたい」を数字にした——妄想シミュレーター『理想のビルオーナー』を作った話

公開: 2026-07-09 · #83 / 最終更新: 2026-08-11 個人開発妄想シミュレーター遊びツールPWA

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本記事は公開当時の体験・気づきをまとめたものです。現在のツール数・プラン数・対象年齢・記事数・仕様とは異なる場合があります。最新の内容は各ツールページをご確認ください。ツールや外部サービスの仕様・料金は変更されることがあるため、利用前には各公式情報も併せてご確認ください。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。

「1階はコンビニで、最上階に住む」という妄想

昔から、街を歩いていてビルを見上げるたびに考えていたことがあります。「もし自分がビルを建てたら、1階に何を入れるか」。1階はコンビニ、2階はカフェ、上の方の階に自分が住む。同じような妄想をしたことがある人は、けっこういるんじゃないかと思います。

ただ、この妄想にはいつも続きがありませんでした。で、実際いくらかかるのか。家賃収入は月いくらになるのか。そこが分からないまま、妄想はいつも「いいなあ」で終わっていました。

それなら計算できるツールを作ればいい。そう思って作ったのが「理想のビルオーナー」です。実在する店を積み上げてビルを建てたら、建設にいくらかかって、毎月いくら回るのかを出す妄想シミュレーターです。

公開URLはこちら → biru.tool-koubou.com

店のカタログは58種類

積める店のカタログは58種類。コンビニ、カフェ、回転寿司、100円ショップ、映画館、クリニックまで、飲食・物販・サービス・遊び・医療といったカテゴリから選べます(このほかに住まい8種と屋上庭園があり、カタログ全体では67項目です)。店ごとに必要な広さと出店費用が設定してあって、たとえばたこ焼きの店なら8坪で済みますが、映画館は800坪も必要です。映画館を入れた瞬間にビルが巨大化して、土地代が跳ね上がります。「駅前に映画館を置くのは大変そうだな」と妄想が広がるところが、作っていて一番楽しかったところです。

念のため書いておくと、店名は実在するチェーンですが、広さも金額も各社の公表値ではなく、私が遊び用に置いた架空の設定です。実際の出店条件や収益を示すものではなく、各社とは関係のない個人制作です。ツールの中にもその断り書きを入れてあります。

立地と構造で結果がまるで変わる

こだわったのは、選べる要素の多さです。立地は銀座から「のどかな田舎」まで10種類。銀座は土地が1坪5,000万円という設定なので、同じビルでも建てる場所を変えるだけで総額が桁違いになります。建物の構造も木造・鉄骨・RC造(コンクリートの頑丈なやつ、と理解しています)から選べて、エレベーターの台数や駐車場のタイプ(平面・立体・機械式・地下)まで決められます。

地味に気に入っているのがフードコートです。飲食店があるフロアには座席数を設定でき、店の数に対して席が足りないと「混みすぎ」、多すぎると「ガラガラ」と混雑度が表示されます。席を増やすと快適になりますが、そのぶん床を食って費用もかさみます。このジレンマがちょっとした経営ごっこになっています。

そして一番のお気に入りが、隠しフロア「自分の家」。好きなフロアを自分の住まいにできます。そのフロアからの家賃収入はゼロになるのですが、代わりに自分がビルに住めます。ペントハウスや露天風呂付きの離れまで用意しました。妄想ツールなのだから、ここはどうしても外せませんでした。

数字が突きつけてくる現実

結果画面には、土地代・建築費・出店費用・エレベーター・駐車場を合計した建設費と、家賃収入から管理費や固定資産税相当の概算などを引いた月の収支が出ます。黒字か赤字かが一目で分かります。どれもこのツール独自の設定で計算した、遊び用の数字です。

使ってみて痛感したのは、妄想と現実の距離です。銀座に映画館入りのビルを建てる妄想は、このツールの設定でも気が遠くなる金額になりました。逆に、郊外に小さめのビルを建てて小さな店を入れると、黒字表示になる組み合わせもあります。もちろん実際の不動産投資の収支を示すものではないので真に受けてはいけないのですが、「妄想に数字がつく」だけでこんなに面白くなるのかと自分でも驚きました。

開発はいつものようにAIに手伝ってもらいました。フロアマップで店の広さがタイルの面積になって表示される部分など、中で何が起きているのか正直あやしい箇所もありますが、選んだ店が広さに応じてフロアに敷き詰められていくのは、眺めていて気持ちいいものです。

妄想は共有できる

作ったビルはURLで共有できます。共有すると「◯階建て・店舗◯軒のビルを建てました!」という一文と建設費・月収支がリンクと一緒に出るので、家族に自慢の(あるいは大赤字の)ビルを見せられます。スマホのホーム画面にも追加できるので、アプリのように開けます。

役に立つツールかと聞かれると、たぶん立ちません。でも、子どもの頃からの「いつかビルを」という妄想に初めて値札がつきました。実用性ゼロのツールを大真面目に作るのは、それはそれで格別の楽しさがあります。あなたの理想のビルも、ぜひ建ててみてください。


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