サイトを使う人を、勝手に絞っていないか考えるようになった話
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「アクセシビリティ」という言葉、最初は身構えました。横文字に略語、細かいガイドライン。「専門家がやる難しい話」というイメージで、素人が立ち入っていい領域なのかよく分かりませんでした。
それでも自分のサイトを作っていく中で、ふと立ち止まる瞬間がありました。「目が見えづらい人が音声で聞いたらちゃんと伝わるんだろうか」「マウスが使えない人はどこを触ればいいんだろう」。「自分は今、結構限定された使い方しか想定していないんじゃないか」という気持ちがじわっと出てきました。
画像に「説明文」をつけるという地味な発見
最初に意識したのは、画像に短い説明文を添える習慣でした。画面が見えないとき、その説明文を音声で読み上げてもらえば中身がぼんやり伝わる仕組みがあるらしい。「画像って、見えていない人にとっては『そこに何かがある』だけで終わってしまうことがあるんだな」とハッとしました。
飾りだけの画像は、逆に読み飛ばしてもらったほうがいい場合もあるそうで、そのあたりの使い分けはまだうまくできていません。実際、いま見返すと説明が抜けている画像もあります。それでも「画像を置くときは、読み上げ向けの短い説明が要るかどうかを一度考える」ようになったのは、自分にとっては大きな変化でした。
マウスを使わずに自分のサイトを開いてみたら
「キーボードだけでウェブを使う人」がいる前提で、一度自分のサイトをキーボードだけで巡回してみました。「今どこを触っているのか」が分かりにくい瞬間が多くて、結構ドキッとしました。
デザインの邪魔だからと、Tabキーで移動したときにリンクやボタンの周りに出る枠を消す指定を入れていた場所もありました。あれは見た目の話ではなく、キーボードで使う人にとっては大事な「現在地表示」だったんだなと気づきました。とはいえ、消したままになっている場所もまだ残っています。横に長い表など、キーボードだけでは操作しづらいところも残っているので、少しずつ見直したいところです。
見た目を作り込んだ独自のボタンほど、そういう機能が効かなくなりやすいらしいので、できるだけ最初から用意されている普通のリンクやボタンを素直に組み合わせるスタンスに落ち着きつつあります。
色だけで意味を分けない
「OK は緑、NG は赤」みたいな色だけで意味を分ける表現は、人によっては区別しづらいことがあるそうです。
色そのものが悪いのではなく、「色だけに頼っていないか」という視点が必要、ということなんだろうと理解しています。なるべく記号や言葉も一緒に添えるようにしました。
本文の中のリンクも、色だけでなく下線でも分かるようにしたい、と思っています。「色が違うだけ」だと、リンクなのか強調なのか分かりにくい人がいると知ったからです。……とはいえ、いまのサイトは下線を消したままの場所が多く、ここは書いている自分がまだ直せていないところです。
「読みづらくないかな」と一度引いて眺める
文字を小さくしすぎないこと、文字色と背景色がしっかり違って見えること。専門的な目安もあるそうですが、私は数字を覚えるより「一度引いて眺める」確認の仕方をしています。
スマホでも見てみる、時間を置いて読み直す。そういう距離の取り方の方が、自分には合っています。ただ、目で見るだけでは気づけない色の組み合わせもあって、あとからサイト全体を点検してみたら、読みづらい配色がまだいくつも残っていると分かりました。ここは目視だけに頼らないほうがよさそうです。
「下手に触らない」という選択肢
「意味をよく分からないまま特別な設定を足すくらいなら、まずは普通のリンクやボタンをそのまま使うほうがいい場面もある」という考え方があるそうで、これは安心できる言葉でした。
普通のやり方を素直に使えば、画面読み上げ機能などが正しく扱ってくれることが多いらしいので、「分からないなら無理に専門的なことをしない」を原則にしています。ただしこれは、見つけた不便を放置していいという意味ではない、と理解しています。
完璧じゃないけれど、諦めもしない
全体像はまだぼんやりとしか掴めていないし、抜けに気づくこともこれからあると思います。それでも「自分が想像できる範囲」のなかで、できることを少しずつ重ねていきたい。
このサイトの利用者の中には、私が想像しきれていない読み方をしている人がきっといます。
その人たちに「あなたを想定して作っていなかった」と言いたくない。それくらいの気持ちで、地味な調整を続けていけたらと思っています。
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