「認証」だと思っていた肩書きが、認証ではありませんでした
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みんなが書いているから、書いていました
抱っこ紐の比較表には、製品ごとの特徴を並べています。その中に、赤ちゃんの股関節の健康に関わる、ある団体の名前を冠した肩書きを載せていました。
この肩書きは、あちこちで見かけます。メーカーの説明にも、通販の商品ページにも、他の比較記事にも出てきます。だから私も、当たり前のように書き写していました。その言葉が何を保証しているのかを、自分で確かめないまま。
団体の公式説明を読みに行きました
きっかけは、表の記述を一通り見直していたときでした。「この肩書きは、誰が何を審査しているのだろう」と、ふと気になったのです。
その団体の公式の説明を読みに行って、少し驚きました。そこには、はっきりと書かれていました。自分たちは認証機関ではなく、安全性の試験も行っていない、という趣旨の説明です。
さらに、この分野の製品が特定の症状を引き起こしたり防いだりする、と言えるものでもない、という趣旨のことまで書かれていました。私が「お墨付き」のつもりで載せていた言葉は、お墨付きではなかったのです。
消すのではなく、括り直しました
では表から消すべきか、というと、そこは少し考えました。
その団体が、製品の作りについて一定の考え方を示していること自体は事実です。メーカーがその肩書きを掲げて説明していることも事実です。嘘ではないけれど、私の書き方が意味を膨らませていた、というのが正確なところでした。
なので、消すのではなく括り直しました。「メーカーがそう説明している」という形に直し、その団体が何をしていて何をしていないのかを脚注で補いました。読んだ人が、その言葉をどのくらい重く受け取るべきかを、自分で決められる状態にしたつもりです。
学び・通りのいい言葉ほど、素通りします
いちばん怖いと思ったのは、私がこれを疑わなかった理由でした。よそでもよく見かけたから、です。
見慣れない言葉なら調べます。誰も使っていない表現なら根拠を探します。ところが、あちこちで使われている言葉は、すでに検証済みのような顔をしてやってきます。実際には、誰も確かめないまま順番に書き写されているだけかもしれないのに。
比較表を作るというのは、あちこちから集めた言葉を並べる作業でもあります。そのとき、集めた言葉のうちどれが自分で確かめたもので、どれが借りてきたものなのか。そこを意識しておかないと、業界の言い回しをそのまま増幅する装置になってしまいます。
肩書きや認定の名前が出てきたら、その名前を出している側の説明まで見に行く。手間はかかりますが、これは今後も守ろうと決めました。
あわせて、表の中で似た働きをしている言葉も洗い直しました。「◯◯対応」「◯◯基準」といった表現は、法律で決まった基準を指していることもあれば、メーカーが独自に名付けた表現のこともあります。同じ形をしていても、後ろにあるものの重さがまるで違う。 読む人が表記だけでそこを見分けるのは難しいですし、一つずつ調べる負担を負わせるべきでもないはずです。だとしたら、区別して書くのは載せる側の仕事なのだと思います。手間はかかりますが、そこを省いたら比べる意味がありません。
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