地図のスポットが、隣の県に登録されていた話
子連れスポットの地図は、世界中の人が作っている地図データをもとに作っています。公園や水族館や子供向けの施設を、その中から拾い集めてきて、地図の上に並べています。
便利なように「県ごとに絞り込める」ようにもしてあって、たとえば「千葉のスポットだけ見たい」と選べる。ところが、この県の振り分けが、ところどころおかしいことに気づきました。千葉にあるはずの公園が、なぜか埼玉の一覧に並んでいたりするのです。
県境では「だいたいこの辺」が通用しない
原因をたどると、県の決め方にありました。
それぞれのスポットには「地図上の場所を示す数字」が付いています。私のツールは、その数字を見て「この辺りなら千葉だろう」と県を割り当てていました。県ごとにだいたいの範囲を決めておいて、その中に入っていれば「その県」とみなす、という単純なやり方です。
これは県の真ん中あたりにあるスポットなら問題なく当たります。でも、県と県の境目の近くになると話が違う。境界のあたりは、どうしても隣の県の範囲とちょっとずつ重なってしまうので、「だいたいこの辺」では取り違えが起きるのです。千葉と埼玉、神奈川と東京、そういう隣り合った県の境目で、スポットが隣の県に滑り込んでいました。
数字ではなく、住所から県を引き直した
直し方として選んだのは、「だいたいの範囲」で当てるのをやめて、一件ずつ住所から正しい県を調べ直すことでした。
日本の地図を管理している公的な機関が、位置の数字を渡すと正確な住所を返してくれるサービスを無料で出しています。これを使えば「この地点は、千葉県◯◯市」と、市町村のレベルまできちんと分かる。範囲で当てずっぽうするのではなく、住所そのものから県を取り出すわけです。
これを、日本中のスポットに対していったん全部やり直しました。数万件ぶんを住所から県を引き直して、正しい県の一覧に入れ直す。地道な作業でしたが、Claude Code に「県の割り当てがずれている、住所から引き直したい」と伝えて、確かめ方と直し方を一緒に追っていきました。私がやったのは「ここがおかしい」と気づいて伝えることで、実際の引き直しはほぼ手伝ってもらった形です。
「だいたい合っている」の落とし穴
この件で感じたのは、「ほとんど合っているもの」ほど見つけにくい、ということでした。
県の真ん中にあるスポットは正しく振り分けられていたので、ぱっと見では仕組みが壊れているようには見えません。おかしいのは境目のスポットだけ。全体の中では少数なので、よほど注意して見ないと「だいたい合っているから、まあいいか」で見過ごしてしまいます。
でも、その県に住んでいて「近所のスポットを探そう」と一覧を開いた人にとっては、自分の県の公園が出てこないのは地味に困ること。少数だから、で済ませてはいけない部分でした。
「だいたいこの辺だろう」で当てると、たいていは当たるけれど、境目で必ず取りこぼす。少し手間でも、最初から正確なよりどころ——この場合は住所——から引いておくほうが、結局は安心なんだなと思いました。
← 他の制作記を見る | トップ | お問い合わせ