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地図のスポットが、隣の県に登録されていた話

公開: 2026-06-21 · #65 / 最終更新: 2026-08-10 子連れスポット地図データAI開発

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子連れスポットの地図は、世界中の人が作っている地図データをもとに作っています。公園や水族館や子供向けの施設を、その中から拾い集めてきて、地図の上に並べています。

便利なように「県ごとに絞り込める」ようにもしてあって、たとえば「千葉のスポットだけ見たい」と選べる。ところが、この県の振り分けが、ところどころおかしいことに気づきました。千葉にあるはずの公園が、なぜか埼玉の一覧に並んでいたりするのです。

県境では「だいたいこの辺」が通用しない

原因をたどると、県の決め方にありました。

それぞれのスポットには「地図上の場所を示す数字」が付いています。私のツールは、その数字を見て「この辺りなら千葉だろう」と県を割り当てていました。県ごとにだいたいの範囲を決めておいて、その中に入っていれば「その県」とみなす、という単純なやり方です。

これは県の真ん中あたりにあるスポットなら問題なく当たります。でも、県と県の境目の近くになると話が違う。境界のあたりは、どうしても隣の県の範囲とちょっとずつ重なってしまうので、「だいたいこの辺」では取り違えが起きるのです。千葉と埼玉、神奈川と東京、そういう隣り合った県の境目で、スポットが隣の県に滑り込んでいました。

数字ではなく、住所から県を引き直した

直し方として選んだのは、既に入っているデータについて、範囲の重なりで怪しい地点を洗い出し、住所のほうから正しい県を調べ直す一括補正でした。

日本の地図を管理している公的な機関が、位置の数字を渡すと市区町村や町名を返してくれるサービスを無料で出しています。番地までそろった完全な住所ではありませんが、「この地点は、千葉県◯◯市」と分かれば、県を確かめるには十分です。範囲で当てずっぽうするのではなく、住所の情報から県を取り出すわけです。

これを、全国47都道府県ぶんやりました。全スポットを頭から引き直したわけではなく、県の範囲が重なっていて怪しい地点を機械的に洗い出し、その数万件を検証して、県がずれていた約2万8千件を正しい県へ入れ直す、という形です。地道な作業でしたが、Claude Code に「県の割り当てがずれている、住所から引き直したい」と伝えて、確かめ方と直し方を一緒に追っていきました。私がやったのは「ここがおかしい」と気づいて伝えることで、実際の引き直しはほぼ手伝ってもらった形です。

「だいたい合っている」の落とし穴

この件で感じたのは、「ほとんど合っているもの」ほど見つけにくい、ということでした。

県の真ん中にあるスポットは正しく振り分けられていたので、ぱっと見では仕組みが壊れているようには見えません。おかしいのは境目のスポットだけ。全体の中では少数なので、よほど注意して見ないと「だいたい合っているから、まあいいか」で見過ごしてしまいます。

でも、その県に住んでいて「近所のスポットを探そう」と一覧を開いた人にとっては、自分の県の公園が出てこないのは地味に困ること。少数だから、で済ませてはいけない部分でした。

「だいたいこの辺だろう」で当てると、たいていは当たるけれど、県ごとの範囲が重なる境目では取り違えが起きやすい。少し手間でも、確かなよりどころ——この場合は住所の情報——から引いておくほうが、結局は安心なんだなと思いました。

もっとも、正直に書いておくと、この補正は「既に入っているデータ」を直したもので、データを取り込む側の処理には、いまも「だいたいの範囲」で当てる部分が残っています。同じ取り違えが新しいデータで再発する可能性はゼロではなくて、そこは今後の宿題です。


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